4月7日

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今年はなかなか暖かくならない。MAXと一緒に外に出ている時間が多いぼくとしては、もうちょい気温が上がってもらいたい。寒い春でイイのは暑がりMAXと桜の花くらいのものだ。上のPHOTOは井草森公園東入り口の桜。いくら寒くて散らない桜でも1週間も咲いていると疲れが出たのか、昨日の朝、桜吹雪となり昼ころには桜の花のカーペットが完成した。
のんびりと写真を撮っていたら、すぐ近くを犬が通りかかり、目ざとく発見したMAXはそっちに行こうとする。「こら、待て!」というのに何故か(女の子にきまってる。読めるのだぞ、MAX!)寄って行こうとするので頭をコツンとしたら、通りがかりの自転車オバサンに「あら、犬を叩いたらかわいそう。叩かないで下さいね」と注意された。すごく柔和、かつ優しそうな方で、動物が大好きな人なんだろう。そういえば、犬仲間が自分の犬を叱ってると「叱らないでえ」という人がいるのよ、という話を聞いたことがあったなあ。MAXが言うことをきかなかったらしっかりしかれる人になろうと思っているぼくは、オバサンが犬の躾についてすごーくよく知ってる人なのか、ただの優しい人なのか分からないので、複雑な気分になってしまったのである。
近年の犬の躾は手を上げないで、いけない行動を止めさせるのが主流。いわゆる「体罰」によらない躾である。よい動作を誉める。いけないということをやめたら「ああ、いい子」と言って誉め、よい行動を増やしていく、というものだ。大筋において異論は無い。必要以上の体罰、愛情の無い体罰は逆に犬の攻撃性を助長するからいけない、というアンチ体罰の理由も認識しているつもりだ。ぼくも何か月かは大筋をほぼ守って躾てきた。だが、そのうちに人間の子供をポカリとやるのに犬にだけ手を上げないというのは、なんとなく不自然だと思い始めたのだ。自分の犬に対し“ラブ・アンリミテッド“、限りない愛情を持っていたら「バータレェ!」といってポカリとやってもいいじゃないか。
だが、犬といっても10犬10色。大きさも、性格も違っているのだから、原則を全ての犬に押し付けるような硬直した躾かたでは効果を得ることはできまい。原則からすれば「いけない」ことをした犬に対しては、「見てもらえない」、「触ったり、撫でたりしてもらえない」、「名前を呼んでもらえない」などの「孤独責め」オシオキをするわけだが、性格・知能によって効果はまちまち。イケナイが分からない、イケナイが分かっているから指示に従う、分かっていても従わないなど、自分の犬がどのケースか判断してオシオキの内容を決めなくてはなるまい。ちなみにMAXは、もちろんイケナイが分かっているのだが、ぼくが本気でいけないと言わないと従わない。少ない知能を余計な方向で使う確信犯なのである。ぜひ知能を正しい方向で使っていただきたいものだ。
まずは犬が「お、ボスはイケナイといってるんだな」と理解しなければ、事は始まらない。これは意味言語を使うよりも感情表現のほうが、かれらにとっては分かりやすいようだ。「あー!」でも、「こらあ」でもよいのだが低い声でこちらが唸るような声のほうがいいかな。
(これについても、犬の性格によって効果が異なる。こんな例がある。後から家にきた弟分をいじめるので困った飼い主がそれをやめさせようと、あらゆる手段を使ってもダメ。万策尽きたボスは最後に泣き落としに出た。1升ビンをドンと置き、「まあ付き合えや。お前が不愉快になる気持ちはよく分かる。あいつは生意気だからな。でもな、家族は仲良くしなければ困るんだよ」と、一晩こんこんと諭した。翌日からピタリといじめがやんだ、というのだ。そんな摩訶不思議なことがあるのが、人と犬の暮らしなのである)
そして、場合によってはマズルをつかみ「イケナイ!」とか「ノー!」と言って叱るのだ。ひっくり返しの「服従姿勢」(これはボスと犬の関係を作る意味で、子犬の頃にやっておきたいことのひとつだ)にして、胸に手を置き「イケナイ」というのもよい方法だろう。初めて服従姿勢を取らそうとすると、犬はバタバタすることが多い。だが、この最初の時にゼッタイに負けてはいけない。ここで負けたら、死ぬまで犬の勝ち。犬とはそういう動物なのだ。しっかり犬を叱れるボスになろうとしてきたぼくにとって、マズルをつかむことができなかったり、口の中に手を入れられない人は、犬と暮らす資格に欠ける、と思っている。(パグやシーズー、ブル系はマズルがないからこの限りに非ず。ハハハ)
では、犬を叱る時にどんなことが体罰に相当するのかという判断も、人と犬、叱るシチュエーションによって違うと思うのだ。最近の若いトレーナーから躾を教わった人にありがちなのが、なんでもかんでも体罰反対という姿勢。特にドッグ・ショーのトレーナーは犬に手を上げることを控える。ショーで人の手を避けるようになってはいけないからだ。(MAXなんぞは、ぼくがポカリとやろうとするとするっと逃げる。うまいもんだ!)ところが、犬が言うことを聞かないと鎖のチョーク首輪で遠慮会釈もなくショックを与える。これが体罰でなくてなんだと言うのだ。疑問をお持ちなら試しに自分の首にチョーク首輪をつけ、ガツンとやってもらってどんなものか体験してみるとよい。多分、鞭打ちになっちゃうよ。
器具や棒を使って叩くとか、犬を蹴り上げるというやり方、これは体罰に相当する虐待。前に「物語」本文で紹介した中西さんは訓練所に入った時に「叩いたり蹴ったりできないやつはよいトレーナーになれない」と言われ、その訓練方法に疑問を抱いたそうだ。こうした戦争直後のような体罰訓練をいまだにやっている訓練所とトレーナーがかなり多いことも事実である。
犬を叱るということは、犬ときちんと向かい合うということの第1歩だと思う。ぼくはMAXがほかの犬に対しガウガウすると、ひっくり返して叱っていた。だが、最近はケース・バイ・ケース。せっかく伏せをして攻撃の意思が無いことを示しても、噛みに来る過保護な小型犬が多いからだ。そりゃあいくらボンヤリ犬のMAXだって、仁義に反し噛みに来る犬には腹も立つだろう。ぼくは人間だから、犬同士のコミュニケーションの努力もせずに「あら、うちの子、気が強いのよ」なんて能天気なことを言って、許可もとらずに近づけてくる飼い主に腹を立てるのである。犬をきちんと叱れない人は、自分の子供を叱れない人でもある。(叱らない教育法というのもあるから、闇雲に叱ることだけがいいわけではないが)だから、マナーも仁義もわきまえない若者が増えるのだ。だがもっと問題なのは若者よりも、傲慢な年寄り。ぼくはそんな年寄りにだけはならないようにしたい、と常々思っているのである。


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この記事へのコメント

torigen
2006年04月08日 07:15
マナーをわきまえない「若者や過保護な小型犬」、読んでいて笑っちゃうほどアルあるですよネ。
毛皮のコート着て、散歩させてるマダムなんぞ見ると恐怖を覚える今日この頃ですけど…私。その毛皮は何の動物?ってネ。

若い頃、不良をしているとワン達にもそれが伝わるようで、私んちに居てくれたドーベルマン君たちもオイタはしなかったです。あ~いう攻撃性を持った大型犬の方がアルファが誰かと言ったことに真剣に取り組むようですネ。
だから、「過保護な小型犬」はタチが悪い。
一度、耳をがぶ!って噛んだら、余計な体罰をしなくても従順になると思うけど、それも誰がやるかに寄るからなぁ…。
J・AGE
2006年04月08日 09:31
個別にパーソナリティがあるわけですから、もちろん大筋でのパターンは尊重にするにしても、すべてにあてはめるのはかえって犬をバカにしているというか、パートナーとかいいつつ隷属させているような気がします。
犬でも猫でも小鳥でも(思わず入れたりして)本当にまちまちですよね。もっとも個性にあったつきあいをしてあげるのが正解だと思います。
泥水飲込
2006年04月08日 13:46
長所を伸ばして、相対的に短所を小さくしていく。人間でも同じですね。我が子でも例えば後輩・新入社員でも。
ポカンって叩くなんて、ワンちゃんの場合はほとんど痛くない。しかし怒られたってのは判るんですよね。虐待にはあたらないかと思います。
愛があって、理論的な裏づけがあれば、個性もあることだし、古代から共存してきた仲でもあるし、さほどの大間違いは無いかと思いますわ、私。
Gパパ
2006年04月08日 16:08
コメントは500字以内でと出たので2回に分けます。

こんにちは、torigenさんブログでご挨拶させてもらったGパパです。
何を隠そう僕のHNも、愛犬のボビーGからとった名前からです(笑)
犬の頭叩くって、僕も最初は躾のためと思って「パコーン」って叩いてたりしてたんだけど。ウチも大型犬のアイリッシュセッターで、図体でかいから軽く叩くくらいじゃ遊んで貰ってるくらいにしか思わないから、ガツンとやってやらないとダメなんて言われてたりして・・
あるとき散歩仲間の人から「犬は頭叩かれると3日間頭が痛いんだよ」って聞きました。これがホントかどうかはわからないのですが、3歳過ぎた頃に散歩終わってから突然発作を起こしてしまったんです。それが「てんかん」の始まりだったんだけど、原因がまったくわからず、突如襲ってくるてんかんにいつも敏感になってました。
いろいろと自分で思い当たるところを探ってみると、犬種的にも多い事はしっていたのですけど、親兄弟にはてんかんを起こす犬はいなかったんですね。
Gパパ
2006年04月08日 16:10
実は生後半年くらいの時に交通事故を起こしててその後遺症だとみんなからも言われてたんだけど、頭叩いてたのもあるかもしれないと思ってから、叩くのをやめたんです。
(とは言ってもいつもいつも叩いてた訳じゃないですよ)
叱るときは、「ダメっ!」ってゆうのを態度で示して・・そうすると怒られてるって事はすぐに感じ取るんですよね。
で、「てんかん」の方は1日に3回起こすときがあったりして、もう毎日薬飲ますしかないかと思ったんですけど、でも出来れば薬は避けたいと思っていて、飲ませて完全に直るものでもなかったし、一生飲ませる事にもなるし・・・
それが、最後にてんかんを起こしてからすでに1年以上が経過しました。
薬も一度も飲ませていません。
なんか頭叩いてたことが悪いことしたと思ってしまい、それからはもう頭は叩けません。
もしかしたらまた突然再発するかもしれないですが・・・って事はずっと考えないようにしてます。
で、僕が出した結論は頭は叩かないほうが良いと思いました。叩くのは頭以外で・・ボビーGの場合。。
torigen
2006年04月08日 18:48
ありゃ?なんだか私たち占領してない?
なんだなぁ、Gパパさん。アイリッシュ的カミング・アウトかいな?聞いてないよぉ~。

「てんかん」はキツいよねぇ。本犬に取っても飼い主にとっても…。友人ちにもパグのてんかん持ちがいたけど、そりゃもう大変だった。やっぱ、ブリードに問題があったりして近親相姦させてる処が多いので、余計にそういう持病を先天的に持った子たちが増えるんだよネ。売れるからとかブームが去ったからとかって理由で扱われる子たちが居るってのが…。
最近、ハスキーなんか放ったらかしだものネ。
あれだけヤイヤイやってたのに…。

是非、写真送ってヨ。メールで!
おっと、失礼。個人的なことをば…。
泥水飲込
2006年04月08日 21:51
あ~、ダメ?叩くの。
っても、ポカンって言うか、ポンって言うか、大型犬は飼ったことないしな、小さいワンちゃんとは違うかな。3日間痛い?何で判るのかな?不思議な感じ。
まっ、叩きたい飼い主はここにはこないだろうし、でも過保護にはしたくないし。
てんかん、か。辛いな、それ。一度家族にしたら、放り出すわけに行かないものね。
こめ母
2006年04月09日 06:19
MAXの友達にも「てんかん」という発作と闘っている犬がいます。
西洋医学の獣医を信頼し、投薬と対処方法で病気と向き合っています。
病気の発生は叩いたから…とか、ブリードの問題とか…って単純なことではないと思います。
どっちにしても目の前で「てんかん」の発作をおこしている犬を見ている飼い主の辛さは相当なものですよ。
池上氏の本論からずれました。ごめん!
IKEGAMI
2006年04月09日 12:42
みなさん、コメントありがとう。
クルセイダーズ関連の方々がこんなに犬と暮してる人が多いなんて!Toriさんはドーベルマン、Gパパさんはアイリッシュ・セッター、泥さんはビーグルかあ。
犬のてんかんは、現代獣医学では原因が不明なんだそうです。だから投薬にしても、呼吸器と筋肉系の緊張を緩める薬を先行して飲ませるしかない、というのを聞いたことがあります。(そのうちにグラースの小林先生に確かなことを聞いて、アップします)去勢・避妊の弊害にしても、混合ワクチンのことにしても、共生動物としての犬の環境(食べ物、医療、躾けなど)については、宇宙旅行目前の世になってもずっと入り口のまま。
でも、こめチャンのママみたいな人がいるから犬たちは幸せに暮せるんです。皆さん、リンクのところからクリックして、その幸せな暮らしを覗いて見てください。
IKEGAMI
2006年04月09日 12:50
あ、書き込むの忘れてた。
>Gパパへ
犬の名前、ボビーGでよかったあ!「ケニーG」だったら、半斤さんとこも、Toriさんとこも、勿論ここも書き込み禁止になりかねないもん。ぼくは、女性を容姿・年齢で差別しないように、音楽のカテゴリーで差別はしないけど、「志」のない対象は思いっきり差別します。でも、吉本隆明てきな「大衆」の問題もあるんで、「志」を単純には捕らえてませんけどね。テーマがややこしくなるので、それはまた。
horirin
2006年04月09日 15:13
「体罰」って言葉自体、何か厭な響きですねぇ。上下関係に胡坐をかいた横暴な行為です。どう考えても人と犬は対等ですよ。リードで繋ぐのも形的に抵抗あるなぁ、ハーネスじゃあないんだから。
人間、威張り過ぎな上に、身の程知らず!
ただ[いけない]事をした犬に注意する際、瞬間的に手が出るのはせいぜいポカン程度。アチラも「イケネッ!」って感じで、八ッと我に返るくらいでしょ? 体罰にはあたらないし、あまり細かく「犬との付き合い方とは~」云々に過敏に取り組み過ぎたら、犬も大らかに育たないんじゃないかなぁ。 ・・などと、ラッキー犬に恵まれたから言えるんですわ、私。
泥水~
2006年04月09日 20:45
結局、これがワンちゃんでなくても、ニャンちゃんでも、家族・愛するものなら同じことですよね。
障害や介護に困っている人、犬、その他。困らければ判らないこと、それを想像できる、わが身の痛みに感じる事が出来る人、行動できる、実践できる、そんな人間になりたいです。
Gパパ
2006年04月10日 01:28
うはっ!「ケニーG」だったら出入り禁止でしたか!?
よかったぁ~「ボビーG」で・・・
ちなみにボビーGの『G』はKOOL & THE GANGの『G』です。
これで出入り禁止になったらどうしよう・・・
出入り禁止になっても改名しませんよ~(汗)
torigen
2006年04月10日 12:05
IKEGAMIさん、「第一回 time with WAR」ご寄稿有り難うございました!こりゃ、次ぎ以降が楽しみになってきた!
あっ、失礼みなさん。

horirinさん、初めまして。
そうですネ、私もそう思いますデス。
恵まれて来たですヨ、私も。

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