池上比沙之のThings what I feel

アクセスカウンタ

zoom RSS EMOTIONAL SKETCH 5 冬の沖縄

<<   作成日時 : 2006/12/21 03:08   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 12

画像
              うちのシーサーと沖縄のシーサー(首里城で)
画像
               「亜門」の島人丼

30歳から10数年間、ぼくは時間と金が許す限り世界の各地をふらついてきた。だが、アジアの国々に行くのは心のどこかにためらいがあり、仕事以外で足を延ばすことはなかった。父親の世代が中国、韓国、シンガポールなどで何をしてきたかを知っていたからである。最近になって南京虐殺はなかっただの、中国のいう数字は水増しだだのいう輩が増えつつあるが、そんな奴らやFUCKINGな日本政府がなんと言おうと、あの戦争は正当化できない侵略戦争であり、各地で極悪非道なことをやってきたのだ。だから、お金を落してくれる観光客に愛想を振りまかざるを得ないアジアの人々を見るのが絶えられなかったのである。さらに言うならば、そんなアジアの国や人々を、心のどこかで後進国と思っている自分を見るのが嫌だったのだろう。
そんなわけで、ぼくは日本で唯一地上戦を体験した地である沖縄に行くことも、積極的ではなかった。沖縄では米軍の上陸でガマと呼ばれる洞穴に逃げ込んだ日本兵が、民間人を入れずに米軍の砲火に晒した土地なのだ。最初に沖縄に行ったのは、初めて公にすることだが、ベトナム戦争から逃げるいわゆる脱走兵をかくまう組織と、東京の支援者とのコミュニケーション確保のためだった。今よりも太平洋戦争の痕もはっきりと残っていたし、沖縄の人々には反戦・厭戦の気持ちが濃厚にあった時期である。

それから40年近く時間が経過した今、沖縄は街も人の心も変わりつつある。本島でも西海岸を旅すれば、まるでハワイとかと思えるようなスマートなリゾート地になっているし、反戦運動や反米軍基地の運動は大衆的エネルギーを喪失しつつある。つい最近、知事選で島民が選んだのは、理想よりも現実的生活を優先させた基地賛成派の人物であった。戦争中には戦場にされ、戦後は米軍基地を押し付けられた島民の選択を、ぼくはどうしても強く責める気になれないのは、島人の苦難を知っているからだろうか。
このようにいろいろな意味で変わりつつある沖縄であるが、南の島に住む人特有の親切さと温かさは変わることがない。日常生活を営む土地となれば、また違った日々の摩擦もあろうが、非日常の観光客であるぼくはそこで不愉快な思いをしたことがないのである。レストラン・食堂に行けば、オバチャンも若い従業員も親切この上なく礼儀正しい。公設市場で店を探していると通りすがりの人が声をかけてくるような、「人の温もり」が残っているのだ。

東京で出される沖縄そばをうまいと思ったことがなかったぼくのファイルは、伊武部ビーチ前の「なかま食堂」のソーキそばによって書き換えられたし、読谷村の「亜門」で出される創作沖縄料理のソフィスティケーションにも驚かされた。街を歩くとうんざりするほど歓迎されるMAXは今回が3回目の沖縄の旅。天候が悪くて大好きなスイミングこそできなかったものの、残波岬のグラウンドで走り回り、北谷の運動公園で深夜まで遊んで、ぐっとスリムになって戻ってきたのである。夜10時に家に着いたらすぐに寝てしまい、翌朝の9時になってぼくに起される始末。こいつはホントに犬なんだろうか。次は一緒に泳げる季節に連れて行ってあげたい。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
沖縄のシーサーとMAXの写真がいいですね。歩けないくらい人気あるのも頷けます!私は東南アジアや韓国の人達から「アンタのおじいちゃんは僕らの国に来て僕の家族を殺したんだよ。」と言う類の言葉をいわれた経験が多々あります。どうやって赤ちゃんを刺し殺したのか、どうやっておばあさん・おかあさんをレイプしたのか等…会う人、会う人(若い20代でも)ちょっと知り合いになると、こういう話をしかけて来るのでした。東南アジアに行けばなおさらでした。日本の人が忘れようとしても、向こうでは語り継いでいます。初めて耳にする事ばかりでした。自分以外の日本人たちとこんな話をしたことがないので、話すことも無かったのですが…。私の祖父達と父は、なんとか策を講じたのか、戦争に行ってないのがせめてもの自分の救いではあります。IKEGAMIさんの文章を読んでいて、べ平連を思い出しました。私の唯一の沖縄旅行オクマリゾートは、米軍保養地跡に立てられのだったと記憶しています。広い敷地に点在するコテージと芝生が綺麗だけども怖い感じがする、サイパンやグアムで感じるゾワゾワはやっぱりありました。
chi-B
2006/12/21 13:05
chi-Bちゃん、早速のコメントありがとう。
東南アジアに行ってもリゾート・エリアでの遊びとショッピングに終始する人が殆どでしょう。そういう人を責めようとはもう思いません。(昔は「バカの標本」とか言ったりもしましたけど)でも、そんなリゾート地の「ダークサイド・オブ・ザ・ムーン」にはヘラヘラしてられない話が山のようにあるのです。ですから、ぼくはそれが見えない人を責めるのではなく、自分の見えたことを淡々と書いていこうと思っています。
10年くらい前、ペナン島のインド系タクシー・ドライバーと仲良くなりました。物知りのかれはいろんなところに連れて行ってくれて、歴史を語ってくれました。その彼が「この国でも日本軍に従軍慰安婦にされた人がいて、訴訟を起そうとしてました。でもマハティール(前首相)は、『あなた方のことは国が考えます。だから、忘れなさい。過去のことにこだわらずに明日のことを考えましょう』と言ったんですよ。そんな首相を持てるこの国を誇りに思ってます」と言いました。なんという政治家の違い!ぼくは恥ずかしくなりました。
IKEGAMI
2006/12/21 21:40
こういう話をしてくれる人は、私の周りにはまったく居りませんので、これからもどうぞ書いて下さい。何も解らないまま、こんな大きな課題のブログにコメントすると恥ずかしいナと思いながらも、何だか書かずに居られない衝動があります。。。私も20年くらい前に、くだらない仕事をしてしまって疲れていた自分から解放されたくてペナン(シンガポール・クアラルンプール・ジョーホールバルー等なども)へ半月ほどぶらっと独り旅に行きました!偶然とはいえビックリします。このときの事をいつか書こうと思っていましたが、なんだか書けないままになっています。マハティール首相は、ルックイースト政策の方でしたっけ?日本を見習おうと思って下さったとマレーの友達から聞いてちょっぴり光栄に思っていましたが、今となっては恥ずかしいです。素晴らしい日本の心というのは、ちゃんと別にあると思いますが、政治家の言うのは意味が違いますね。いつも思うのですが、都合のいい解釈ばかりワザとしてるようです。プライバシーも自由もなにもかも。
chi-B
2006/12/21 22:05
YES。マレーシアの「ルックイースト」政策を打ち出したのはマハティール前首相です。西欧社会に憧れるばかりではなく、アジアの友国にも目を向けよ、手本にすべき日本だってあるじゃないか、というアピールです。
この気骨のある政治家はアジア通貨危機の時にも、アメリカの出先機関である国際通貨基金(IMF)の政策に真っ向から戦いを挑みました。85年のプラザ合意以降に世界的な方向となった金融市場の自由化とは反対の方法をとり、マレーシア金融市場を国際市場から隔離したのです。そして国際通貨危機の主犯とされたヘッジファンドの代表格であるジョージ・ソロスを入国拒否するなどして、マレーシアとアジアの自立を実現しました。5年程前だったか、日本はマハティール氏から「現在の日本には学ぶべきことはない」と言われちゃいましたよね。
アメリカの「ポチ」である日本の政治家ばかりでなく、欧米の文化と生活様式だけがカッコイイと思ってる日本人は「ルックサウスイースト」が必要なんじゃないかな。
IKEGAMI
2006/12/22 11:58
おお〜へヴィな話になってます。
所謂「戦場」であるとか「慰霊碑」などの前で「イェ〜イ!」的な格好で写真を撮るようなマネだけはしないと考えております。
泥水飲込
2006/12/22 18:25
こういった話に参加するとキリが無い程書いてしまいそうで(汗)。
台湾からの留学生や沖縄から関西に来ている若い子たちと知り合う度に驚くのは、ポチ日本に憧れこそあれ過去の国家的犯罪や米軍駐留に何の違和感も持ってない子たちが多いって事。何も歴史から学んでいないし、欧米や自国の事についても上辺だけ擦ってるような生き方にしか見えないのには非常に驚きました。『浮沈空母』などと国のトップが平気で米国におもねる国の教育ですから言わずもがなですけれど…。
torigen
2006/12/23 04:19
お、泥さん、Toriさん、どうもです。
自分の親や祖父・祖母の世代がやったこと、やられたこととに無関心な若者の増加は、「やった&やられた」世代の責に負うところ大だと思うます。
でもこうなっちゃった現実があるわけで、ダメな若者を抱えた日本はどうすればよいのかが問題。で、これが問題だと思ってる政治家どもは、権力者の考えを鵜呑みにする「愛国教育」を目指すわけです。「やられた」側の中国が<Don't forget>というのはまだ分かるとしても、「やった」側が6,70年逆行することをやっちゃあいけないよね。唯一の方法はダメな若者を増やすことだと、ぼくは思うのです。国民の殆どがダメになった時に、そのまま潰れるような国だったら、それはその程度の国と人だということでしょう。自分の血を流さずに近代化と民主主義を「お上」から貰った国民が、初めて市民革命時代の西欧と同じ課題を与えられているのだと解釈しています。
IKEGAMI
2006/12/23 10:58
久々のカキコです。
「おっ、食い物の話ならついて行けるカモ」なんて思ってたら皆さんのコメントも結構ディープな話で、とてもカキコできるような状況になくて。
毎回そんな具合でカキコできないでいますけど、ワシ、毎日1回アクセスしてますので。

今年もお世話になりました。よいお年をお迎えください。
半斤八両
2006/12/31 21:54
Right at this moment…静かな夜の空気をふるわせて、除夜の鐘がなっています〜。IKEGAMIさん、昨年はいつも励ましていただいて、笑わしてしただいて、ありがとうございました。今年もどうぞヨロシクお願いします。ブログもコメントも、楽しみにしています。

半斤八両さん、chi-Bです。直接お話したことないですが、時折お名前拝見しております。またどこかでお会いすると思いますが、どうぞ良い新年をお迎えください。IKEGAMIさん、ヤドカリしてすみません。
chi-B
2007/01/01 00:20
chi-Bさん、こちらこそ。
お名前とご活躍ぶりはtoriさんところでうかがっております。
ワシのお恥ずかしい限りのブログともども今年もよろしくお願いします。
半斤八両
2007/01/01 12:36
半斤さん、お久しぶりです。いつも見ていただいてありがとうございます。どうぞ、なんでもいいので遠慮なくコメントしてください!
chi-Bちゃん、Wish to have great year for you!
今年もあの素早い身の下レスをお願いします。

あ、SALONを新年バージョンにしなくちゃ!
IKEGAMI
2007/01/01 14:41
今年も、よろしくです。
IKEGAMIさん、今年も面白い話、期待してます。
とりあえず、マイルスの続きなど。
ジャックジョンソンのコンプリートを30%OFFで見つけたんだけど、それでも高いんだよなぁ〜なんて、先日のことでした。(関係なし)
酔っ払ってます、はい。ドリンキング・マディウォータース。
泥水飲込
2007/01/01 20:17

コメントする help

ニックネーム
本 文
EMOTIONAL SKETCH 5 冬の沖縄 池上比沙之のThings what I feel/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる