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zoom RSS 犬は文化を映す 2

<<   作成日時 : 2006/02/20 19:14   >>

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このコラムの1で、犬と人間との関係は国、地方、生活環境によって違い、どれが正しいとか単純に判断することは出来ない、と書いた。たとえばイギリスのブリーダー組織は、日本のドッグ・オーナーが犬舎も作らずに犬を「外飼い」し、ペット・ショップで犬を販売する国であるという理由で、日本に対して犬を出さないようにしている。後者はもっともなことです、と反論の余地さへないのだが、前者に対しては「おめえの国の生活スタイルが地球上で一番いいと思ってるのかよお。それじゃあ、イスラムの国に民主化を、とかいって爆撃しちまうことと同じじゃないか。文化は近代ヨーロッパ文化だけじゃなくて、この世に存在する村の数だけあることに気が付かない野蛮人はお前らじゃないか」と言いたくなってくるのだ。
ここで、いい話をひとつ。我が家から歩いて10分ほどのところに女優の田中美奈子さんが経営する「ハニー&チャチャ」というドッグ・カフェがある。ここはカフェのほかにトリミング、ペット・ホテル、飼い主を失った犬・猫のためのボランティア活動もやっていて、時々オーナーがスッピンでカレーなどを仕込んでる。オーナー見たさで立ち寄る人も多いのだ。(余談ではあるが、美奈子さんってアイドル時代よりも10倍くらいいい女になってるんじゃないかな。やっぱり、パースペクティブをもって仕事をしてれば、人間かっこいい老け方をするもんだ。(うー、失礼!) でも、老後の参考にしよう!! 2年程前、彼女がタイの犬事情を視察するというドキュメンタリー番組に出演した。この番組で、とても印象に残るシーンがあったのだ。アジア大会だったかASEANだったかは忘れたが、外国から沢山の人がバンコックにやってくるというので、市が野良犬を捕獲・収容した。ぼくは戦争直後の東京の犬狩りを知っているから、わーやだなあ、悲惨な映像をみたくないなあ、と思っていたのだが、クリビツテンギョウもとえ、びっくり仰天の正反対。捕らえた犬たちにはきちんと去勢・避妊の手術を施し、イベントが終わると、もともと住んでいた地区に放たれたのである。こりゃあ、欧米化してしまったいまの日本がマネしようたって、逆立ちしたって出来ない優しい芸当だぜ。
1年後、タイを訪れる機会があったぼくは、この犬事情の現実をよーく観察してみた。子犬が可愛いのはどこの国でも同じ。タイの人々も子犬は家の中や庭先で飼って面倒をみるのだが、成犬になるとかなり高い確率でよく言えば自立、現実はホームレスの路上生活動物へ、という道を辿ることになる。だが、さすが微笑みの国、信心深い人々の暮す仏教国。喰いっぱぐれた犬たちは市内に星の数ほどあるお寺に行って、お坊さんから食べ物を貰っているのだ。その埋め合わせにと思っているのか、仕事だと思っているのかは定かではないが、お坊さんが托鉢に出ると、その後ろを何頭もの犬たちが1列になって歩いて回るのである。それを見たぼくは、あー、この国には立派な文化が生活の中で機能していると感じ入り、思わずコウベを垂れずにはいられなかったのだ。アジア随一の裕福な経済環境を持ち、文化程度が高い(!)国の人々は、この光景を範とすべしなんて思うのはぼくだけだろうか。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ブログオープンおめでとうございます。
飽きっぽいDadにしては頻繁に更新しているようで感心×2ですな。
先日でてきた野村潤一郎さんの本、僕も先日読みました。書いてあることがすべて正しいとは思えないけど、そんなことより何より読み物として面白かったというのが印象深いです。今は勢いに乗って件の本のpart2読んでます。宿直しながら。。ではまた。
Brother of MAX
2006/02/20 22:37
すごーい すごーい、それで、、、となんか本を読んでいる錯覚が”もーと もーと知りたい、つづきが 読みたくて 何度もブログを開いてしまいます(^.^)/~~~
hyde
2006/02/21 09:55

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